近畿大学は、放射性物質の除去速度を30倍高速化する新技術を開発し、特許出願を行ったと発表した。同学では、多数の細孔を持つ多孔質アルミニウムを電極として用いて、その細孔内にセシウム水溶液内のセシウムイオンを電気吸蔵する研究を行った結果、電極に電圧を加えるとセシウムイオンが速やかに電気吸蔵されその吸蔵速度は電極に加わる電圧とその電極面積に比例して増大すること等を発見した。今回、電極の素材として、通常より細孔を微細化した東洋アルミニウム(株)製の多孔質アルミニウムを用いることで、短時間かつ極めて高い回収率、さらに長期安定保存が可能な状態で除染する技術を確立した。今後は、同学が取り組んでいる「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」において、川俣町を中心とした被災地での除染作業に活用することを目指す。また、同技術では、簡素な装置で、汚染水に含まれる放射性金属イオンを僅かな電流で急速に電気吸蔵できるため、これを応用した除染作業の省エネルギー化が期待されるという。
情報源 |
近畿大学 ニュースリリース
|
---|---|
機関 | 近畿大学 |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 電極 | 近畿大学 | アルミニウム | 放射性物質 | 川俣町 | 除染 | 吸蔵 | 東洋アルミニウム |
関連ニュース |
|