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 国環研、気候変動研究で分野横断的に用いられる社会経済シナリオ(SSP)を公表

発表日:2017.02.21


  国立環境研究所は、同研究所が参画する「統合評価モデルコンソーシアム」が中心となって、新たな社会経済シナリオである「共通社会経済経路(SSP; Shared Socioeconomic Pathways)」を開発したと発表した。SSPはSSP1からSSP5という5つの異なる2100年までの代表的な社会経済シナリオで構成されたもの。同研究所ではAIMモデル(アジア太平洋統合評価モデル)を用いて、SSP3のマーカーシナリオを提供した。このSSP3は、今世紀中人口増加が続き、低経済成長で技術進展が遅く、非協調的な世界観に基づくシナリオで、1)森林減少が続き、大気汚染物質の排出量が減少せず、温室効果ガス排出が増え続けること、2)他のシナリオと異なり、2℃目標(将来の気温上昇を産業革命以前比で2℃未満に抑えるという目標)は、モデル上実現不可能であること、が分かった。こうしたことから、この研究は、気候変動問題の解決のために社会経済構造の変革が必要であることを示唆している。

情報源 国立環境研究所 報道発表
機関 国立環境研究所
分野 地球環境
環境総合
キーワード 気候変動 | 温室効果ガス | 国立環境研究所 | 森林減少 | 気温上昇 | シナリオ | AIMモデル | 社会経済 | 大気汚染物質 | SSP
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