GSユアサは、北海道大学との共同研究を通じて、電気透析を応用した革新的なCO2分離回収技術を開発し、同技術を用いた小型実証機の稼働を2025年7月に開始した。本技術は、GSユアサ独自のpHスイング機構を採用することで、高いエネルギー効率を実現し、99%以上の高濃度でCO2ガスを回収できる点が特長である。――pHスイング機構とは、電気透析の技術を用いて、電気化学的にpH(酸性・アルカリ性の度合い)を制御する仕組みである。
従来のCO2分離回収技術は、火力発電所などの大規模プラントでの利用が主流であったが、本技術は環境負荷が低く、中小規模の食品工場や醸造所などにも適用可能である。実証機では1 kg/dayの処理能力が確認されており、今後は1 t/dayレベルへのスケールアップを目指すという。回収されたCO2は地下貯留に加え、エネルギー源や化学品原料として再利用することも可能であり、同社は宇宙空間や海洋など特殊環境での応用展開も視野に入れている。
情報源 |
GSユアサ ニュースリリース
北海道大学 TOPICS |
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機関 | (株)GSユアサ 北海道大学 |
分野 |
地球環境 環境総合 |
キーワード | CO₂分離回収|電気透析|pHスイング機構|カーボンニュートラル|カーボンリサイクル|中小規模設備|高濃度回収|環境負荷低減|実証機|再利用技術 |
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