京都大学大学院工学研究科の高岡准教授・大下助教らの研究グループは、(財)電力中央研究所の協力のもと、液化ジメチルエーテル(DME)を用いた「DME脱水法」により、有害物質PCB(ポリ塩化ビフェニル類)で汚染された都市河川底質から、常温・非加熱で、PCBを99.1%除去することに成功した。DME脱水法は、(財)電力中央研究所が開発した脱水技術であり、常温処理のため所要エネルギーが少ないという特長がある。今回、DME脱水法によるPCB除去の有効性が示されたことから、研究グループでは今後、除去されたPCBの分解・無害化やDMEの循環再利用を含めたトータルプロセスの構築、およびDME脱水プロセスの更なる応用可能性の検討などを行っていく予定という。