新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、日本の洋上風力発電の導入拡大に向けて、洋上風力発電システムの低コスト施工技術に関する調査研究に着手すると発表した。日本では、洋上風力発電の導入事例として、NEDOが銚子沖と北九州市沖に沖合の着床式洋上風力発電計2基を設置しているが、国内で導入計画中のウィンドファームが10件以上存在しており、それらを全面的に商用化の軌道にのせるためには、導入障壁となる発電コストの低減に関する技術開発並びに市場の拡大を推進していくことが不可欠である。今回の事業では、日本の海底地形・地盤に適した基礎構造の施工技術や洋上での工期を短縮する施工技術、さらにこれら技術により波及する維持管理について、コスト低減効果を検討するとともに、水槽試験やシミュレーションにより技術的妥当性の評価を行う。これにより低コスト化の実現に資する先進的施工技術を抽出し、発電コストを構成する資本費(CAPEX)、運営費(OPEX)の低減を目指すという。