昭和シェル石油(株)は、バイオマス原料から、ガソリン基材として利用可能なヘキセンの生成に成功した。同社では、東北大学大学院工学研究科冨重圭一教授の研究グループと共同で、食糧と競合しない草本系及び木質系バイオマスを原料とした次世代バイオ燃料を製造する触媒の開発を行ってきた。今回、ラボレベルでの実験により、セルロース(0.5g)を原料に、東北大学が開発したレニウム修飾したイリジウム触媒(Ir-ReOx/SiO2)にてヘキサノールの生成(収率60%)に成功した。さらに、固体酸触媒(H-ZSM-5)を添加してヘキサノールの脱水反応によるヘキセンの生成(収率79.8%)に成功した。ヘキセンは石油由来のガソリン中に存在する成分であり、今回生成したヘキセンに関して夏季及び冬季の代表的なガソリンへの混合可能量をJIS規格に照らして調査したところ、夏季及び冬季で、それぞれ、約22vol%及び約7vol%混合可能であることを確認した。今後は段階的なスケールアップを行い、2025年の技術確立を目指すという。
情報源 |
昭和シェル石油(株) プレスリリース
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機関 | 昭和シェル石油(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | バイオ燃料 | バイオマス | 触媒 | セルロース | 東北大学 | 昭和シェル石油 | ガソリン | ヘキセン | ヘキサノール |
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