東京農工大学と国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所の共同研究チームは、ツキノワグマのドングリ採食行動パターンを解明したと発表した。クマは木に登って果実等を採食し、クマ棚とよばれる採食痕跡を残すが、樹上での採食行動に関しては不明な部分が多く残されていた。同研究チームは、2008年から2014年にかけて、足尾・日光山地(栃木県および群馬県)において、クマ棚の形成状況とドングリが実る3樹種(ミズナラ、コナラ、クリ)・計371-481 本の結実量の関係を調査した。その結果、1)結実量の多い木ではクマ棚が形成されやすいこと、2)地域の森林が全体的に凶作の年にはクマ棚が形成されやすくなること、3)凶作年には、豊作年には無視されるような結実量の少ない木にもクマ棚が形成されることが明らかとなった。クマのドングリ採食行動は、個々の木の結実量のみならず、地域の森林全体の結実の豊凶によって影響を受けることを裏付ける成果であるという。
情報源 |
東京農工大学 プレスリリース
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機関 | 東京農工大学 (独)森林総合研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 森林総合研究所 | ツキノワグマ | 東京農工大学 | クマ棚 | 採食痕跡 | ドングリ | ブナ科堅果 | 採食生態 |
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