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 東京大、金パラジウム合金による水素吸収の促進に関する研究成果を発表

発表日:2018.07.10


  東京大学生産技術研究所は、金パラジウム合金により、水素吸収を大幅に改善する方法を発見したと発表した。パラジウムは水素を吸収する金属で、水素のみを透過する性質を持っていることから、水素の貯蔵や精製に必要な「水素吸蔵材料」として有望視されている。水素の透過は、金属表面への「吸着」、表面から内部への「侵入」、内部での「拡散」の3つの過程からなり、パラジウムの場合は「侵入」が水素吸収の律速過程となっていた。今回、研究グループは、昇温脱離法と共鳴核反応法を用いて、パラジウム試料表面付近の水素の振る舞いを調べ、これまで水素吸収を阻害する金属ととらえられていた「金」とパラジウムを「合金化」することで、水素の吸収速度が純粋なパラジウムの40倍になることを発見した。また、光電子分光法を用いて、純粋なパラジウムと合金の電子状態を測定するとともに、理論計算なども行い、水素吸収促進メカニズムの細部の解明に接近した。

情報源 東京大学生産技術研究所 プレスリリース
機関 東京大学生産技術研究所
分野 地球環境
キーワード 東京大学 | パラジウム | 生産技術研究所 | 金パラジウム合金 | 水素吸収 | 水素吸蔵材料 | 昇温脱離法 | 共鳴核反応法 | 光電子分光法 | 水素吸収促進メカニズム
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