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 東大と国環研、1.5℃/2℃上昇シナリオにおける湿潤・乾燥(洪水・渇水)変動の影響を評価

発表日:2019.04.02


  東京大学・生産技術研究所と国立環境研究所の研究グループは、文部科学省「気候変動数値実験プロジェクト『HAPPI』(2017~2021年度)」において、湿潤・乾燥間の変動の激しさを表す「水文気候的強度(E2E)」という指標を提案し、気候変動シミュレーション実験により得られた知見を発表した。同プロジェクトは、全球平均気温1.5℃上昇時と2.0℃上昇時の影響の差の評価などを目的とするもの。今回、地球の水循環等に関する影響評価の一環として、複数の数値モデルを用いた予測シミュレーション(大規模アンサンブル実験)を行い、E2Eの値を比較した結果、1.5℃から2.0℃へと温暖化が進むことにより、世界の多くの地域で変動が激しくなることや、降水期間あるいは無降水期間の長さが地域ごとに異なることが予測された。また、発生確率は1/100よりも低い湿潤・乾燥現象のE2Eは、平均的な現象のE2Eの10倍程度変化する可能性があることも分かった。気温上昇を1.5℃に抑えることで、洪水と渇水が続いて発生するような災害リスクを大幅に減らすことができることを示唆しているという。

情報源 東京大学・生産技術研究所 プレスリリース
国立環境研究所 報道発表
機関 東京大学・生産技術研究所 国立環境研究所
分野 地球環境
キーワード 国立環境研究所 | 東京大学 | 乾燥 | 洪水 | 渇水 | 湿潤 | 生産技術研究所 | 気候変動数値実験プロジェクト | 水文気候的強度 | 気候変動シミュレーション実験
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