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 名工大、有機フッ素化合物を低コストかつ簡便に製造する技術を開発

発表日:2018.07.31


  名古屋工業大学は、先行研究の成果を発展させ、フロンガスの一種であるフロン 23(分子式:CHF3、フルオロホルム、トリフルオロメタンとも言う)から、有用なフッ素化合物を低コストかつ簡便に製造できる技術を開発した。フロン 23 はテフロンの製造過程で 1 年間に約 20,000トン副生されている物質で、その大部分が貯蔵もしくは廃棄されている。そのため、フロン 23を医薬品や農薬など使われている有機フッ素化合物の原料に用いることが出来ないかと期待されている。同学の研究者は、数年前からフロン 23 の有効利用に関する研究を始め、高価で特殊な塩基を用いてトリフルオロメチルアニオンを安定化する手法を見い出し、フロン 23 から有用なトリフルオロメチル化反応を実現することに成功していた。しかし、塩基の特殊性から大スケールでの反応展開は難しく、課題を残していた。今回、こうした成果をベースに、汎用ポリエーテル系溶媒中でフロン 23 を安価なカリウム塩基と処理することで、フッ素有機化合物を簡便に作り出す新しい製造プロセスを開発した。

情報源 名古屋工業大学 プレスリリース
機関 名古屋工業大学
分野 地球環境
環境総合
キーワード 名古屋工業大学 | フッ素化合物 | フロンガス | フロン 23 | CHF3 | トリフルオロメチルアニオン | カリウム塩基
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