愛知県・あいち産業科学技術総合センターは、名古屋工業大学の「無焼成セラミックス」技術が、セラミックスパーツを製造する3Dプリンター開発につながった事例を紹介した。同県は「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」の重点研究プロジェクト(Ⅱ期)において、地元企業3社・名古屋工業大学・(公財)科学技術交流財団等の連携による研究「焼かずに作るセラミックスのシンクロトロンによる解析と産業応用」に取り組んでいる。今回、名古屋工業大学と(株)ルナクラフト(江南市)の合同研究グループは、従来のセラミックス3Dプリンターで採用されている光造形方式などの方式を、「無焼成セラミックスによる材料押出堆積法」に代替することで、シンプルな構造を有する製品を開発した。セラミックス製品の制作・販売コストの低減、セラミックスの製造に係るエネルギーの約60%を占める焼成工程の削減を通じて、プロセス全体の省エネルギー化に貢献できるという。