(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と筑波大学の研究グループは、多様な生物試料に適用可能なRNAウイルスゲノムを網羅的に検出する技術を開発し、海洋微生物に潜むRNAウイルスの多様性評価を試みたと発表した。環境中のウイルスの多様性については、DNAウイルスを対象とした研究は盛んであるが、環境中におけるRNAウイルスの動態に関する研究は極めて少ない。今回、研究グループは、宿主細胞に感染したRNAウイルスに由来する「長鎖二本鎖RNA」に着目し、微生物細胞中の長鎖二本鎖RNAを選択的に解析することで、高効率にRNAウイルスゲノム情報を取得するだけでなく、従来法では困難とされるゲノム末端部を含むゲノム全長配列の解析に成功した。北太平洋の5地点より濾過して得た微生物集団を解析した結果、842種の新しいRNAウイルスが検出されたという。これらの成果により、海洋環境中に極めて多様な新奇RNAウイルスが潜んでいること、また、それらの多くは海洋微生物集団と共存・共生状態を維持していることなどが示唆されたという。
情報源 |
海洋研究開発機構 プレスリリース
筑波大学 注目の研究 |
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機関 | 海洋研究開発機構 筑波大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 海洋研究開発機構 | ゲノム | JAMSTEC | 筑波大学 | RNAウイルス | DNAウイルス | 宿主 | 長鎖二本鎖RNA |
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