(国研)理化学研究所は、独自に開発した希土類触媒を用いて、自己修復性能などを有する新しい機能性ポリマーの創製に成功した。同研究所は、スカンジウムなどの希土類金属触媒を用いた新規材料の開発を進めており、2017年7月に汎用的なポリオレフィンの合成に成功したと報告している。今回、当該触媒を用いて、1気圧の条件下で、エチレンと置換基(アニシル基)を持つプロピレンの配列を制御し、共重合させた新しいポリオレフィンを創製した。得られたポリオレフィンはゴムのように伸縮する「自己修復性能」や「形状記憶性能」を示し(伸び率:約2200%)、大気中だけではなく、水、酸やアルカリ性水溶液中でも自己修復性等が発現することも明らかとなった。置換基の選択によって熱物性および機械物性を制御できることから、自己修復性材料の設計・開発や実用性の高い新規機能性材料の開発、ひいては「持続可能な開発目標SDGs『12.つくる責任つかう責任』」に貢献する成果であるという。
情報源 |
理化学研究所 報道発表資料
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機関 | 理化学研究所 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 理化学研究所 | ポリオレフィン | SDGs | スカンジウム | 機能性ポリマー | 希土類金属触媒 | 共重合 | 置換基 | 熱物性 | 機械物性 |
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