国内ニュース


 京大など、統合的な「全球波浪モデル」によるハザード予測の可能性を検証

発表日:2019.09.04


  京都大学は、「統合的気候モデル高度化研究プログラム(文部科学省)」等において、米・豪・加・英の研究機関と共に統合的な波浪モデルを構築し、沿岸域における地球温暖化の影響予測等に活用できることを実証した。地球温暖化は海面上昇のみならず海面温度の上昇や、台風の強度や発生頻度に影響すると考えられている。一方、日本の沿岸域ではこうした気候変動に伴う高潮・高波などの災害発生が懸念されているが、波浪の将来変化については北半球あるいは南半球の一部エリアの平均的な波高に関する報告しか見当たらない。今回発表されたモデルは、2つの温暖化シナリオ(RCP4.5、RCP8.5)における148のモデルを統合したもので、これらの予測結果を「アンサンブル評価」した結果、さまざまな波浪の特性(波高、周期、波向)の平均的な変化予測や、海域ごとのばらつきを評価できることが確認された。長期の波浪計算を実行したところ、21世紀末に世界の海岸線の約50%が波浪特性変化のリスクにさらされ、とりわけ日本周辺では大幅な変化が予測されたという。

情報源 京都大学 研究成果
機関 京都大学
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | 気候変動 | 京都大学 | 災害 | 文部科学省 | 統合的気候モデル高度化研究プログラム | 全球波浪モデル | 高波 | 温暖化シナリオ | アンサンブル評価
関連ニュース

関連する環境技術