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 福島大など、福島原発事故後に野生化したブタとイノシシの交雑・分布拡大状況を調査

発表日:2019.09.11


  福島大学、広島修道大学および山形大学による研究グループは、福島第一原子力発電所事故後に逸出し野生化したブタと、ニホンイノシシ(以下、イノシシ)の交雑および分布拡大の可能性が示唆されたと発表した。これまで家畜のブタと野生のイノシシの交雑については報告されているが(奥田ら(2018))、交雑した系統の個体数や分布など詳細は分かっていなかった。同研究グループは、平成30年度の福島大学重点研究プロジェクトの一環として、福島県内のイノシシを対象にミトコンドリア DNA のコントロール領域の塩基配列を決定し、交雑系統の数や分布について調べた。その結果、約5%の個体から家畜のブタ由来の遺伝子が検出され、分布の拡大も示唆された。一方で、検出された豚の遺伝子は1系統のみだった。この研究結果から、イノシシとブタが交雑したイノブタの増加に、原発後に野生化したブタの寄与は少ないと考えられる。しかし、帰宅困難区域内のイノシシが高い移動性を有しており、分布拡大が懸念されるという。

情報源 福島大学 プレスリリース(PDF)
機関 福島大学 広島修道大学 山形大学
分野 自然環境
キーワード 家畜 | 交雑 | 山形大学 | 福島第一原子力発電所 | 福島大学 | イノシシ | 広島修道大学 | ブタ | 分布拡大 | 帰宅困難区域内
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