東京大学、京都大学、国立環境研究所および島根大学の研究グループは、自然かく乱と植物の遺伝的多様性に関する調査研究の成果を発表した。今回研究グループは、東日本大震災の津波前後における塩性湿地植物種のオオクグ(カヤツリグサ科スゲ属)の生育状況に着目し、それらの遺伝的多様性(DNA情報)を比較した。その結果、津波の後に形成された砂州においてオオクグの遺伝的多様性が高まり、孤立化(個体群間の遺伝子交流の低下)が緩和していることが明らかとなった。オオクグの種子が地中で埋土種子となり長期間維持される特性を持ち、津波により埋土種子が分散したことが推察された。この結果は、かく乱(山火事、洪水、津波等)に耐性を持つ植物の生育地保全などを考える上で大きなヒントを与えると期待される。
情報源 |
東京大学大学院総合文化研究科 プレスリリース(PDF:314KB)
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機関 | 東京大学 京都大学生態学研究センター 国立環境研究所 島根大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 国立環境研究所 | 東京大学 | 京都大学 | 植物 | 生態学 | 遺伝的多様性 | 島根大学 | オオクグ | 自然かく乱 |
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