東京大学・生産技術研究所を中心とする研究グループは、コンクリートがれきの高付加価値化と、植物性資源の活用を同時に達成するリサイクル技術を開発した。コンクリートがれきのリサイクル率は9割を超えているが、リサイクル製品の用途は道路の路盤材料や再生骨材(砂・砂利)に限られている。同研究グループは、コンクリートがれきの理想的な循環利用に関する研究の一環として、現状では焼却や埋立処分されている「廃木材」とコンクリートがれきを粉砕・混合し、加熱しつつ圧縮成形・融合することで、既存のコンクリートよりも数倍高い「曲げ強度」を持つリサイクルコンクリートが製造できることを発見した。また、木材に由来するリグニンがコンクリートがれきの接着に関与していることが分かり、野菜や落ち葉、製紙工程で発生する黒液でも接着できることを確認した。セメントをリグニンに代えることでセメント製造工程のCO2削減に寄与し、生分解性などの特長を兼ね備えた新しいコンクリートの製造が期待できるという。
情報源 |
東京大学 生産技術研究所 ニュース
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機関 | 東京大学 (株)バイオアパタイト 大野建設(株) |
分野 |
地球環境 ごみ・リサイクル |
キーワード | リサイクル | 東京大学 | リグニン | 廃木材 | セメント | CO2削減 | コンクリートがれき | 圧縮成形 | 曲げ強度 | リサイクルコンクリート |
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