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 近大、奈良の名刹における伝統行事に環境管理学の考え方を導入

発表日:2020.04.09


  近畿大学は、法相宗大本山・興福寺(奈良県奈良市)の「猿沢池」で行われている伝統行事に、環境管理学の観点に基づくルールを採り入れ、新しいコンセプトの環境保護活動を推進すると発表した。同寺では、殺生を戒める宗教儀式「放生会(ほうじょうえ)」が執り行われてきた。本来、この行事は猿沢池で捕獲した魚を再び池に戻すものであったが、近年、外部で飼育した金魚を放生する事例が見られ、SNS等で厳しい意見が寄せられていた。今回、「放生会」を時代に即した形に変更することや、猿沢池の環境改善・保護について、両者は連携協力することとなり、モツゴ、シマヒレヨシノボリ等の在来種を採取し、魚にかかる負担を考慮した方法で放生するサイクルで厳修(ごんしゅ)することとなった。同大学は学術調査を目的とする魚の採取と放生までの飼育を担い、生態系を正しく理解し、生き物を大切に扱うことの重要性に考える機会の創出を図り、伝統行事を介した情報発信などを「宗学連携」で進めていくという。

情報源 近畿大学 NEWS/PR
機関 近畿大学
分野 自然環境
キーワード 生態系 | 在来種 | 環境保護 | 奈良 | 興福寺 | 猿沢池 | 環境管理学 | 放生会 | 伝統行事 | 宗学連携
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