北海道大学と(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究グループは、約30年前に撮影された動画を活用し、深海生物(タナイス目甲殻類)について自然環境下での行動を明らかにした。通常、潜水調査船による調査で撮影された動画は一定期間保管した後、一般公開される。今回、JAMSTEC「深海映像・画像アーカイブス(J-EDI)」にて公開されていた1992年に沖縄県東方で撮影された動画に映り込んでいたタナイスの行動を分析した。動画で確認できた3個体は、フィリピン東方で二度報告があるだけのGigantapseudes属で、基本的には海底表面を歩いて生活していること、時に隠れ家として穴も用いることが観察された。また3個体は4番目の脚を持ち上げていて、他の脚と形態が異なることからも、歩行以外の目的が考えられた。これら成果は、過去に撮影された動画に映り込んだ貴重な行動によるもので、解像度の高い深海動画の継続的な取得・保管の有効性を示す好事例であるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(研究紹介)
海洋研究開発機構 プレスリリース |
---|---|
機関 | 北海道大学 海洋研究開発機構 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 深海生物 | 動画 | 甲殻類 | 撮影 | タナイス目 | 潜水調査船 | 深海映像・画像アーカイブス | J-EDI | Gigantapseudes属 | 形態 |
関連ニュース |