名古屋工業大学は、熱中症搬送者数を行政区ごとに予測する技術を開発した。同大学は、熱中症に関して、人体モデルによる発汗量・体温上昇の推定や、救急搬送者数(高齢者)のシミュレーション技術の開発成果を発表してきた(Kodera, S. et al., 2019)。同大学は今回、名古屋市消防局との共同研究において、過去6年分の救急搬送実績データを分析し、気象データを用いて行政区ごとの熱中症搬送者数を推定するモデル式を考案するとともに、AI予測モデルの構築に取り組んだ。その結果、屋内発症に平均気温データを、屋外発症にWBGTデータを用いるといった、熱中症の発生機序を考慮した気象データの使い分けによる予測が可能となり、モデル式とAI予測がほぼ同精度であることが分かった。一方、同市全域の熱中症搬送者数を予測したところ、昼間流動人口の多い区で屋外発症の割合が高くなる傾向が示された。救急搬送の現場における予測技術の実用化に向けた基礎検討に当たる成果であり、熱中症リスク啓発活動と救急隊の効率的な運用への応用が期待できるという。
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機関 | 名古屋工業大学 名古屋市消防局 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 熱中症 | 名古屋工業大学 | WBGT | 気象データ | AI | 発汗量 | 熱中症搬送者数 | 体温上昇 | 消防局 | 救急隊 |
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