環境省と東京都は、絶滅危惧種に指定しているチョウ「オガサワラシジミ」の繁殖が飼育下で途絶えたと発表した。「オガサワラシジミ」は、小笠原諸島で分布が記録されているが、外来種のグリーンアノールの影響等により、1990年代までに父島列島で姿を消し、近年は母島で少数確認されるのみだったが、2018年6月以降、母島でも生息が確認できていない。種の存続のため、2005年から多摩動物公園(東京都日野市)、2019年度からは新宿御苑(東京都新宿区)において「オガサワラシジミ」の累代飼育にも取り組んできたが、今春から個体の有精卵率が急激に低下し、繁殖が困難となり、2020年8月25日に飼育していた全ての個体が死亡した。同省では、近親交配によって有害な遺伝子が蓄積され、オスの精子の量が極端に減ったことが原因の一つではないかとしている。同省は、「今回の結果を重く受け止め、今後、専門家を交え、飼育下個体が途絶えた原因を分析し、教訓として絶滅危惧種の保全対策に活かしていく」としている。
情報源 |
環境省 報道発表資料
東京都 報道発表資料 |
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機関 | 環境省 東京都 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 小笠原諸島 | 環境省 | 東京都 | 絶滅危惧種 | 新宿御苑 | 多摩動物公園 | オガサワラシジミ | 繁殖途絶 | 父島列島 | 累代飼育 |
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