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 新潟大と静岡大、富士山の「森林限界」上昇を発表

発表日:2020.12.02


  新潟大学と静岡大学の研究グループは、高木が育たずに森林を形成することができない境界線である「森林限界」が富士山において上昇し続けていることを明らかにした。森林限界では、厳しい冬の強風や低温、乾燥によって樹木が生存競争を行っている生態系があるが、この生態系は極域と共に気候変動の影響を受けやすいことが過去の研究で指摘されている。同研究グループは、1978年に富士山南東斜面の亜高山帯の森林から森林限界上部の裸地に調査地(⻑さ:220m、幅:10m)を設定し、2018年までの富士山の森林限界の樹木を調べた。40年にわたる調査の結果、森林限界が上昇を続け、富士山の森林限界の優占種である「カラマツ」の個体数や材積の増加、分布拡大が見られ、これまでテーブル状であったカラマツが直立して生えるようになった。これらの変化は、気候変動、特に温暖化や大気中のCO2増加などが影響していると考えられるという。

情報源 新潟大学 ニュース
機関 新潟大学 静岡大学
分野 自然環境
環境総合
キーワード 気候変動 | 樹木 | 静岡大学 | 富士山 | 新潟大学 | カラマツ | 森林限界 | 亜高山帯 | 優占種
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