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 森林総研、「幹材(かんざい)」中の放射性セシウムの分布を解明

発表日:2020.07.06


  (国研)森林研究・整備機構森林総合研究所は、樹木における幹の木材の部分(幹材)について、放射性セシウム(Cs)の分布を解明した。既往研究により、東京電力福島第一原子力発電所事故によって環境中に放出された放射性Csの幹材への移行や、その分布の不均一さが分かっているが、樹種や幹の太さによる違いや時間経過による変化は明らかになっていなかった。今回、事故後3年に伐採したスギ・ヒノキ・カラマツ(樹齢約50年、胸高直径約20〜50cm)の幹材中の放射性Csの分布を調べた結果、心材と辺材、それらの上方・下方における濃度分布の傾向が明らかになった。また、心材の含水率が高い樹木は幹の中心まで濃度が均一であることや、樹種ごとの濃度分布の特徴も見出された。今後も調査を続け、幹材中の放射性セシウムの移行速度や平衡状態に至るまでの過程などを解明し、幹材の放射性セシウム汚染の将来予測に役立てていくという。

情報源 森林総合研究所 研究紹介
機関 森林総合研究所
分野 自然環境
キーワード 含水率 | スギ | ヒノキ | 樹木 | 放射性セシウム | カラマツ | 樹種 | 幹材 | 東京電力福島第一原子力発電所事故 | 時間経過
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