福島大学、京都大学および福島県は、ニホンウナギの河川と汽水域の柔軟な利用実態について新たな知見を発表した。同種は、河川等で生活した後、海へ下り、マリアナ諸島付近で産卵することが分かっているが、これまで河川から汽水域および沿岸海域までの連続的な行動特性を長期的に観測した研究は行われていなかった。今回、松川浦(福島県相馬市)の天然ウナギ(20 個体)、および養殖ウナギ(12 個体)に超音波発信機を装着・放流し、1年4か月におよぶモニタリング調査(バイオテレメトリー調査)を行った。その結果、天然ウナギは松川浦内に長期間滞在する一方で養殖ウナギはその年の秋に外海に移出すること、天然ウナギが塩分環境の異なる水域を昼夜や季節に応じて柔軟に利用していることが明らかになった。さらに天然ウナギ1個体の産卵回遊と想定される外海への移出が初めて確認された。両大学はこれまでに行った共同研究の成果から、将来的なウナギ資源の回復に、河川と汽水域および沿岸海域の自然環境とその繋がりが重要であることが示されたという。
情報源 |
福島大学 プレスリリース(PDF)
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機関 | 福島大学 京都大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 京都大学 | 河川 | 福島大学 | ニホンウナギ | 汽水域 | 天然ウナギ | 養殖ウナギ | 超音波発信機 | バイオテレメトリー | 産卵回遊 |
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