群馬県は、利根川3地点において、河川水中のマイクロプラスチックを測定した結果を公表した。マイクロプラスチックとは、一般に5mm以下の微細なプラスチック類を指し、海洋に流出し、地球規模の環境問題になっており、海洋生態系への影響も懸念されている。内陸部においても、プラスチックごみ由来と考えられるマイクロプラスチックが河川等を通じて海に流出している状況が確認されており、同県においても現状を把握する必要があった。今回、プランクトンネットに河川水を通水させ、得られた試料から植物片等の異物を除去し、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)で素材を判別し、マイクロプラスチックを計数した(測定機関:群馬県衛生環境研究所、群馬産業技術センター、調査日:2020年11月9日)。測定の結果、上流の月夜野橋(みなかみ町)ではマイクロプラスチックは確認されず、利根橋(前橋市)でポリエチレン2個(単位体積当たり0.20個/m3)、昭和橋(明和町)でポリエチレン3個とポリプロピレン3個の計6個(同0.56個/m3)が確認されたという。