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 東大、廃棄食材のみから曲げ強度の高い汎用素材を創出

発表日:2021.05.25


  東京大学は、野菜や果物の不可食部だけを原料とし、コンクリートの4倍近い曲げ強度(18 MPa)を有する素材を製造する技術を開発した。同大学生産技術研究所には繊維の専門商社・豊島(株)の寄付を原資とする研究部門が設置されており、研究シーズの応用に関する取組の一環として、廃棄物の資源化から最終処分までのライフサイクルを考慮した試作品の作製などに取り組んでいる。今回、こうした取組を通じて生まれた加工・活用手法から着想し、キャベツの外皮・玉ねぎの皮・いよかんの皮をフリーズドライ・粉砕し、さまざまな条件下で加熱成形したところ、高い強度を付与することに成功した(最適温度:100℃前後、圧縮条件:20 MPa)。「熱圧縮成形」において原料に含まれている糖類が軟化・流動し、間隙が充填され、強度向上につながったと考えられている。原料の色、香りや味を残すことやそれらを調製することもできるため、強度が求められる建材等として活用した後に、再び「食用」に供することも可能であるという。

情報源 東京大学生産技術研究所 研究成果
機関 東京大学 東京大学生産技術研究所
分野 ごみ・リサイクル
キーワード ライフサイクル | 建材 | 生産技術研究所 | 曲げ強度 | 不可食部 | フリーズドライ | 加熱成形 | 熱圧縮成形 | 糖類 | 食用
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