水産庁は、2021年IWC/日本共同北太平洋鯨類目視調査の調査船が帰還したことを報告した。同庁では、平成22年から国際捕鯨委員会(IWC)と共同で「北太平洋鯨類目視調査(POWER)」を実施している。同調査は、IWC科学委員会が策定する計画に基づき、北太平洋における鯨類資源の状況に関するデータを幅広く収集しており、国際的な鯨類資源の管理に重要な役割を果たしている。令和3年4月から5月に開催されたIWC科学委員会では、調査の継続も承認された。継続的な目視調査等により、太平洋における鯨類の資源量等の科学的データを把握・更新していくことは、2019年7月から大型鯨類を対象として再開した捕鯨業の持続的な実施にも貢献するものだという。12回目となる今回は、令和3年8月2日から9月30日に、北東太平洋海域(公海)で調査を実施し、イワシクジラ(23群37頭)、ナガスクジラ(77群113頭)、ニタリクジラ(20群22頭)、シロナガスクジラ(6群7頭)が確認された。また、各鯨種の系群構造の解明のため、イワシクジラ4頭、ナガスクジラ9頭、ニタリクジラ2頭、シロナガスクジラ3頭からバイオプシーサンプル(DNA等を解析するための鯨の表皮の一部)を採取した。さらに、各鯨種の回遊生態や生活史の解明のため、イワシクジラ15頭、ナガスクジラ31頭、ニタリクジラ13頭、シロナガスクジラ7頭の個体識別写真を撮影したという。
情報源 |
水産庁 報道発表資料
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機関 | 水産庁 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | シロナガスクジラ | 水産庁 | 国際捕鯨委員会 | IWC | イワシクジラ | ナガスクジラ | 北太平洋鯨類目視調査 | バイオプシーサンプル | ニタリクジラ |
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