水産庁は、南極海における鯨類の非致死的調査「南極海鯨類資源調査」の調査結果の概要を公表した(調査期間:令和4年12月5日~令和5年3月13日)。この調査は「鯨類の持続的な利用の確保に関する法律」に基づいて、令和元年度から、指定鯨類科学調査法人(一財)日本鯨類研究所により、南極海における鯨類資源の持続的利用のため、非致死的調査を継続して実施しているもの。今回、クロミンククジラ(317群、634頭)、ザトウクジラ(27群、56頭)、ナガスクジラ(96群、212頭)、マッコウクジラ(21群、30頭)、シロナガスクジラ(21群、32頭)等が発見され、一部の個体について自然標識の撮影・バイオプシー試料の採集・衛星標識の装着を行った。我が国は、国際捕鯨委員会(IWC)脱退後も国際機関と連携しながら、科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献していくこととしており、調査で得たデータ等は、今後、国内外の研究機関と連携して分析・整理し、その成果をIWC科学委員会等に報告するとともに、関連学会で発表するという。