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 龍谷大など、マルチパートナーシップ型の再エネ事業スキームを具現化

  龍谷大学は、2019年1月に締結した産官学金民の協定に基づき、市民からの出資を財源の一部とするオンサイトPPA事業を開始する。事業のベースとなる協定は、省エネ・再エネ・電力小売といったエネルギー事業を基軸とする地域の課題解決を目的とするもので、龍谷大学のほか、たんたんエナジー（株）、京都府福知山市、京都北都信用金庫および社会的投資を推進する企業「プラスソーシャルインベストメント株式会社（以下『PSI社』）」が参画している。5者間協定において、同大学は主に地域公共政策等に関する研究開発を担ってきた。2018年に、再エネを核とした地域づくり施策の社会実装を福知山市長に提案するとともに、学識経験者や環境系NPO・NGOメンバーの共同出資を募り、地域電力会社「たんたんエナジー（株）」の設立に関与している。今回の取組は5者間協定の社会実装フェーズに位置するもので、マルチパートナーシップ（多様な主体の協働）の考え方に基づいて設計された。具体的には、たんたんエナジー（株）が代表社員を務めるSPC（特別目的会社）を創設し、同社が中心となってオンサイトPPA方式による太陽光発電事業を運営する。太陽光発電設備等を設置するサイトは3か所で、いずれも福知山市の公共施設となっている。SPCに対して大学はノウハウを提供し、金融機関は運転・設備投資を支援する。また、SPCから委託を受けたPSI社が市民からの出資を募集し、匿名型ファンドの造成を通じてSPCと市民の間の利益配分・還元の橋渡しを担う。2021年11月末から工事に着手し、2022年1月に太陽光発電設備を竣工させ、順次供用を開始していくという。