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 東京ガス、革新的メタネーション技術に係る共同研究を並行推進

発表日:2021.12.22


  東京ガス(株)は、都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術(メタネーション)の革新に向けて2つの共同研究を開始した。第6次エネルギー基本計画(2021年10月閣議決定)には、合成メタンによる天然ガスの代替がカーボンニュートラル化を目指す手段の一つとして掲げられている。同社は、海外での大規模メタネーション実証や2040年代以降の商用化拡大を見据えたロードマップを策定し、合成メタンのサプライチェーン構築に係る事業可能性調査を進めている。今後、同社施設内における小規模な技術実証(2021年度内~)を皮切りに、国内における大規模実証(2020年代後半~)、海外における大規模化実証・商用化(2030年代後半~)を段階的に実施する予定となっている。合成メタンの量産を巡っては、H2とCO2を高温・高圧状態に置き、ニッケルを触媒としてメタンと水を生成する「サバティエ」反応を利用したメタネーションの大規模実用化が検討されている。同社は当該技術の高効率化・低コスト化に向けて、自社の開発技術(水電解セルスタック等)の応用と新たな要素技術開発を視野に入れている。今回、低温条件下のメタン合成と水電解を同時達成できるメタン合成反応「ハイブリッドサバティエ」に関し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とデバイス開発等に係る共同研究を分担・推進する。また、従来技術をベースとする実証(開始予定:2022年3月、実施場所:横浜市鶴見区)に加え、同社の水電解技術と親和性の高い「固体高分子膜(PEM)」を用いた電気化学還元(CO2からの直接メタン転換)に関する山口大学との共同研究も開始する。経営ビジョンに掲げた「CO2ネット・ゼロへの挑戦」の一環として取り組み、ガス体エネルギーの脱炭素化を指向したコア技術の確立を目指すという。

情報源 東京ガス(株) プレスリリース
機関 東京ガス(株) (国研)宇宙航空研究開発機構 山口大学
分野 環境総合
キーワード 都市ガス | PEM | メタネーション | 合成メタン | サバティエ | 水電解セルスタック | ハイブリッドサバティエ | 固体高分子膜 | 電気化学還元 | CO2ネット・ゼロへの挑戦
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