経済産業省と環境省は、CCU/カーボンリサイクル技術に関するワークショップ（以下、WS)をオンラインで開催した（開催日：令和5年11月7日）。同WSには、G7関係国、招待国、関係機関の他、政府関係者、有識者、民間事業者等、9か国から合計75名が出席。CCU/カーボンリサイクル技術は、CO2を有価物・資源として再利用し、大気中へのCO2排出を抑制する技術。都市ガスや輸送部門の脱炭素化には、合成メタン（e-methane）や合成燃料（e-fuel）等のカーボンリサイクル燃料の推進が重要となる。WSでは、HIF Global社、三菱商事、Tree Energy Solutions社、Santos社からカーボンリサイクル燃料の取組が紹介された。また、（公財）地球環境戦略研究機関と環境省の脱炭素ビジネス推進室より、CCU/カーボンリサイクルに伴うCO2排出量についての国際的なカウントルールの整備状況と日本の温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度の検討状況について発表があった。カーボンリサイクル燃料は、既存インフラの利用が可能で、民間事業者が再生可能エネルギーや水素の製造や調達方法を検討している。国の温室効果ガスのカウント方法のCCU/カーボンリサイクル製品の取扱いは、IPCCガイドラインに基づき国の温室効果ガスインベントリで整理し、2国間の合意などを通じてインベントリ以外で整理する考え方などが議論されたという。
