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 アクアマリンふくしま、幻の深海魚「カンテンゲンゲ」を国内初展示

発表日:2022.02.01


  アクアマリンふくしま(福島県いわき市)は、まだ生態が解明されていない深海魚「カンテンゲンゲ(学名:Bothrocara tanakae)」の展示を開始した。同種は、深海を代表する魚類で、鮮度が落ちやすいことから食用にふさわしくないとされ「下の魚=ゲンゲ」と呼ばれている。近年は、食味が評価され食用として利用されるようになった。一方で、生きている姿を見られることはほとんどなく、どのような卵を産むかを含め生態はよく分かっていなかった。今回、(国研)水産研究・教育機構の漁業調査船「若鷹丸」にて行う調査において、同館の職員が同行した際、採集されたコンゴウアナゴが直径1㎝ほどの大型の卵を吐き出したことを確認した。当初は何の卵か分からずに持ち帰り、産まれた稚魚を半年間育成したところ、外見上の特長や遺伝子解析の結果から、同種であることが分かった。同館は、カンテンゲンゲを飼育展示し、同種の生態解明を目指す。今回の展示は、深海で捕食された卵が奇跡的に消化されずに生きていたことから実現し、同種の生体が展示されるのは日本初であるという。

情報源 アクアマリンふくしま お知らせ
機関 アクアマリンふくしま
分野 自然環境
キーワード 稚魚 | いわき市 | 生態 | 展示 | 水産研究・教育機構 | アクアマリンふくしま | 深海魚 | カンテンゲンゲ | 若鷹丸
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