石川県ふれあい昆虫館(白山市)、福岡県保健環境研究所の研究チームは、日本未記録の水生昆虫を発見し、学術誌に発表した。人為移入の可能性もあるという。同研究チームは、福岡県で採集されたゴマフガムシ属の標本を基に同定を進め、国内で初めてとなるBerosus (Enoplurus) spinosusの確認に至った。上翅の末端にトゲを備えるのが特徴で、トゲトゲバゴマフガムシという和名を付した。同種は、ヨーロッパから朝鮮半島に至る広範囲に分布していることから、九州北部に自然分布していても違和感はなく、区別が難しいグループであるために、これまで見逃されてきた可能性がある。一方で、発見場所は人工のビオトープであり船の往航が盛んな博多湾内であることから、船を介した人為移入の可能性も否定できないとのこと。今後、古い標本を調査することで、在来種であるか否かなど研究が進むことが望まれる。同研究チームは、ゴマフガムシ属(9種)の名前を調べるための検索表も改訂し、今後ゴマフガムシ属が採集された際には、正確な種同定ができる情報を提示している。
情報源 |
石川県ふれあい昆虫館 お知らせ
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機関 | 石川県ふれあい昆虫館 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | ビオトープ | 福岡県 | 白山市 | 標本調査 | 人為移入 | 石川県ふれあい昆虫館 | ゴマフガムシ属 | 上翅 | トゲトゲバゴマフガムシ |
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