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 先見性光る!豊通、米国ベンチャーと共に廃漁網リサイクル事業へ参入

発表日:2023.09.28


  豊田通商株式会社(以下「豊通」)は、廃漁網を原料にナイロン「NetPlus(ネットプラス)」を再生する米国企業・ブレオ社(BUREO INC.)と共に、国内外で廃漁網リサイクル事業を展開すると発表した。ファストファッションの台頭により、衣料品の製造に投じられるエネルギーが世界的に増大した。エネルギー消費量(CO2排出量)や製品ライフサイクルの短さ等を指摘する意見も多く、ファッション産業およびサプライチェーンの環境負荷低減が国際的な課題となっている。豊通は、米国のアウトドアブランド・パタゴニアに自社で企画した生地を20年以上供給しており、2022年には、パタゴニア・インターナショナル・インク日本支社と協業し、Tシャツ(コットン製)リサイクル事業にも参画している。他方、ブレオ社は、主に南米を拠点に50以上の漁業共同体と提携し、廃漁網を回収、洗浄、選別している。立ち上げ当初にリサイクル製品(スケートボードなど)を開発するとともに、パタゴニアと協働することで100%廃漁網を原料とする再生ナイロン「NetPlus」の繊維を作ることに成功した。豊通はパタゴニアのVCなどと共にブレオ社への出資を行っており、今回の取り組みを、2023年に立ち上げた繊維・ファッション領域におけるサーキュラーエコノミー(CE)推進プロジェクト「PATCHWORKS™」の一環と位置づけている。同プロジェクトは、パッチワークのように多様な事業者が新たな価値を「共創」する姿を描き、サステナビリティ重要課題に掲げられた“廃棄物を資源化することで、モノづくりを支え、循環型社会に貢献”に迫ろうとするもの。今後は、ナイロンtoナイロンの繊維リサイクル実現に向け、ブレオ社との協業を通じて、廃漁網の回収・選別拠点を国内外で広げながら、生産量と販路拡大を進めていくという。アパレルロスの削減、ひいてはバージン素材一辺倒ではない“衣料品循環モデル”の構築が期待される。

情報源 豊田通商(株) プレスルーム
機関 豊田通商(株)
分野 ごみ・リサイクル
環境総合
キーワード 環境負荷低減 | パタゴニア | サーキュラーエコノミー | ファッション産業 | 廃漁網リサイクル | BUREO INC. | NetPlus | PATCHWORKS™ | アパレルロス | 衣料品循環モデル
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