国土交通省大臣官房参事官(イノベーション)グループは、スマート照明灯の脱炭素効果と省電力性能を検証する実証実験を開催することを明らかにした(開催日:2025年12月25日、場所:日本自動車研究所)。
本実証の背景には、夜間は常時点灯する道路照明灯が社会インフラの中でも多くの電力を消費している現状がある。車両通行が少ない時間帯に照度を下げることで、省エネと脱炭素効果が期待される。しかし、ドライバーの心理的影響や安全性への懸念が残されているため、センサによる車両検知と照度調整を組み合わせた「スマート照明灯」の導入が検討されている。
今回の実証では、走行中車両の前方でどの程度先まで照度を上げるべきか、最大照度区間の長さ、照明灯のグループ制御による省エネ効果と安全性を確認する。センサで車両を検知し、照明を増光・減光する仕組みを用い、複数の制御パターンを比較することで、ドライバーの視認性と心理的負担を評価する。実証は16:30から開始し、調光実験と質疑応答を含むプログラムが予定されている。
本取り組みは、スマート照明灯の有効性を検証することで、道路照明のスマート化を通じた脱炭素社会の実現を目指すものであり、国土交通省イノベーション戦略の一環として進められる。現地での取材を希望する者は同年12月19日までに申込書を提出する必要がある。