大阪公立大学大学院農学研究科の遠藤講師と佐久間大学院生らの研究グループは、廃棄物から作る「再生液肥のリン含有量」を大幅に向上させる技術を開発した。──研究グループは、水耕栽培が中心の植物工場で使用される液体化学肥料の代替として、生ごみなどの廃棄物から液体肥料(再生液肥)を作製する技術に着目した。従来の方法ではリンが沈殿する問題があったが、再生液肥のpHを下げてリンを溶かし、その後元のpHに戻すことで、リンの含有量が高い再生液肥の作製方法を確立した。この技術により、液体肥料へのリンの循環利用が困難であった問題を解決し、循環型次世代農業の実現に寄与することが期待される。──佐久間大学院生は、「本成果を用いて持続可能な次世代型農業システムに一歩近づけ、日本の農業をより魅力的に変えていきたい」と述べている。本成果は国際学術誌「Chemosphere」のオンライン速報版に掲載された。