筑波大学、東京大学、京都大学の研究グループは、春に頻発する「南岸低気圧」の活動メカニズムを解明した。南岸低気圧とは、日本列島南岸を発達しながら東に進む低気圧のことで、暖気を運んでくる日本海低気圧とは対照的に、寒気を呼び込むことが多い。例年、秋から春にかけて発生し、冬に通過すると雪の降りやすい気象状況を生み出し、晩冬・春先に"季節はずれの大雪"をもたらすこともある。──筑波大学らの研究は、実況は観測できるものの、発生予測が困難な「南岸低気圧」の季節性の解明に迫るもの。数十年間にわたる全球大気の四次元データを解析することで、冬から春にかけてユーラシア大陸上で暖められた大気が東シナ海周辺で下層のジェット気流を強め、春に低気圧が発生しやすくなるというメカニズムを明らかにした。──温暖化進行下における南岸低気圧の変化の理解を深め、日本域の季節予報の精度向上につながることが期待される。
情報源 |
TSUKUBA JOURNAL
東京大学先端科学技術研究センター プレスリリース 京都大学 最新の研究成果を知る |
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機関 | 筑波大学 東京大学先端科学技術研究センター 京都大学 |
分野 |
大気環境 |
キーワード | 温暖化 | ジェット気流 | 大気データ | 季節予報 | 東シナ海 | ユーラシア大陸 | 気象変動 | 南岸低気圧 | 春の活動 | 低気圧発生 |
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