国土交通省は、令和6年の全国一級河川の水質調査結果を公表した。この調査は「生物化学的酸素要求量(BOD)」を指標とする全国一級河川の水質の現状などを取りまとめたもので、同省は毎年7月の「河川愛護月間」に合わせて報告している。
今年度は全国160河川を対象に調査が行われた。各河川の調査地点における年間平均値および75%値がともに0.5mg/L以下である河川を「水質が最も良好な河川」と定義し、評価した結果、全国で20河川が該当した。福島県の荒川、熊本県の川辺川、宮崎県の五ヶ瀬川はそれぞれ15年、19年、12年連続で選定されている。また、過去10年間の水質改善状況を分析した結果、最も改善が見られた地点は三重県の宮川水系勢田川にある勢田大橋地点であった。一級河川全体では、調査対象889地点のうち97%にあたる863地点が環境基準を満足しており、全国的に水質の良好な状態が維持されている。さらに、きれいな水や水質改善を活かした地域の取り組みとして、四万十川(四国)、石狩川(北海道)、芦田川(中国)、淀川(近畿)の事例が紹介されている。これらの地域では、清流の保全と地域振興を両立させる施策が展開されている。
国土交通省は、河川環境の保全と水質改善の成果を広く周知することで、地域住民や自治体の取り組みを後押しし、持続可能な水環境の形成を目指している。
情報源 |
国土交通省 報道発表資料
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機関 | 国土交通省 |
分野 |
水・土壌環境 |
キーワード | BOD | 国土交通省 | 一級河川 | 環境基準 | 水質調査 | 水質改善 | 河川環境 | 生物化学的酸素要求量 | 河川愛護月間 | 地方整備局 |
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