新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グリーンイノベーション(GI)基金事業「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトの一環として、ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発およびフィールド実証に関する研究テーマ3件を新たに採択した。採択された企業は、2030年度までに200〜300MW以上の量産構想を有しており、2040年までに20GW導入を目指す第7次エネルギー基本計画の実現に向けた重要なステップと位置づけられる。
本事業は、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、エネルギー・産業部門の構造転換を促すために設立された総額2兆円の基金によって支援されている。今回の採択では、ロール・ツー・ロール(R2R)方式などを活用した高スループット・高歩留まりの生産ライン構築を目指す技術開発が中心となっている。加えて、耐荷重の小さい屋根やビル壁面などへの設置を想定したフィールド実証も並行して行われ、実用箇所での施工・運用試験を通じて改良を重ねる。
採択されたテーマは以下の通りである。――リコーはインクジェット印刷方式による生産技術と設置・電装技術の開発を、パナソニック ホールディングスはガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術と実証を、エネコートテクノロジーズは設置自由度の高い製品の量産技術と社会実装をそれぞれ担う。また、2024年9月には積水化学工業と東京電力ホールディングスによる軽量フレキシブル型の開発も採択されている。
本事業は、発電コスト14円/kWhの達成とともに、日本の太陽光発電産業の国際競争力強化を目指している。NEDOは、特設サイトを通じて関連技術の動向や取り組み内容を広く発信している。
| 情報源 |
NEDO ニュースリリース
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| 機関 | 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 分野 |
環境総合 |
| キーワード | カーボンニュートラル | ペロブスカイト太陽電池 | 発電コスト | 社会実装 | グリーンイノベーション基金 | 太陽光発電産業 | フィールド実証 | 量産技術 | 第7次エネルギー基本計画 | ロール・ツー・ロール方式 |
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