日立化成工業(株)は、太陽電池用に新たな導電フィルムを開発したと発表した。この材料は、結晶系シリコン太陽電池セルを複数枚直列につなげる時に使用するタブ線接着用の導電フィルムで、薄膜系、有機化合物系太陽電池モジュールへの適用も可能となっている。現在、太陽電池の主流である結晶系シリコン太陽電池では、セルの電極とタブ線との接続に、はんだが使用されている。しかし、はんだは高温での接続が必要であり、セルへ応力が掛かることから、薄型化したセルでは反りや割れが発生しやすいという課題があった。今回同社が開発した導電フィルムは、熱硬化性樹脂中に導電粒子を分散させた材料であり、無鉛(RoHS指令対応)でありながら、180℃での低温接続が可能となる。これにより、環境対応を図りながら、薄いセルとタブ線との接続の際の反りや割れを抑制することが可能となった。さらに同材料は、はんだ接続で生じる、はんだの染み出しが発生しないため、セルの受光面積を広げることができ、発電効率向上に寄与するなどの利点もあるという。
情報源 |
日立化成工業(株) ニュースリリース
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機関 | 日立化成工業(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 太陽電池 | 電極 | 薄膜系 | シリコン | 日立化成工業 | 導電フィルム | 結晶系 | 有機化合物系 | 無鉛 | はんだ |
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