(独)情報通信研究機構は、レーザセンサを用いた大気中CO2の濃度計測に成功した。これにより、昼夜間を問わず、遠隔地点からCO2濃度の分布を計測できるようになり、身近な都市域のCO2排出量、あるいは森林等のCO2吸収量等の広域分布を評価できる可能性がある。今回開発されたレーザセンサは、目に安全なレーザーダイオード(LD)励起伝導冷却型固体レーザを使用し、狭帯域の受光システムにより光雑音や電気的雑音を抑制することができる。また、太陽光等の他の光源を必要としないため、昼夜を問わない連続計測が可能となっている。NICTでは今後、航空機搭載システムの研究開発を進め、衛星等から能動的に温室効果ガスを高精度に計測できるリモートセンシング技術の実現を目指すという。