太平洋セメント(株)は、小野田化学工業(株)と共同で、排水中のリンを回収・肥料化する技術を開発したと発表した。肥料の三要素の1つであるリンは、その原料をリン鉱石に依存しており、我が国ではリン鉱石を産出しないため全量を海外から輸入している。一方、リン鉱石は、将来枯渇することが予想され、また戦略物質として産出国が輸出を規制すれば入手が困難になる可能性がある。そのため、国内で利用されずに廃棄されているリンを回収し、肥料化する技術開発が活発に行われてきたが、肥料としての品質確保や回収コストの問題から、事業化が進まない状況にあった。両社は今回、小野田化学工業が開発したリン吸着剤を軸に共同研究を進めてきた結果、高機能リン吸着剤の開発に成功。同吸着剤は、非晶質ケイ酸カルシウム系の材料で、排水からのリン回収能力や操作性に優れ、回収後の吸着剤はそのまま肥料として使うことができる。同社では、今後、実証試験を実施し、2012年度での事業化を目指すという。
情報源 |
太平洋セメント(株) ニュースリリース(PDF)
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機関 | 太平洋セメント(株) 小野田化学工業(株) |
分野 |
ごみ・リサイクル 水・土壌環境 |
キーワード | リン | 回収 | 実証試験 | 排水 | 肥料化 | 吸着剤 | 太平洋セメント | 小野田化学工業 | リン鉱石 |
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