環境省は、事業者のサプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の標準的な算定方法について、平成22年度から進めてきた検討会による取りまとめを公表した。今回、同検討会では、事業者自らの温室効果ガス排出量のみならず、事業者のサプライチェーン全体(原材料の製造・輸送、販売する製品の流通、製品の使用・廃棄など)における排出量を段階ごとに収集し、算定することができるよう、サプライチェーンを上流・自社・下流の区分から更に13のカテゴリに区分して、そのカテゴリごとに具体的な算定方法を示した。これにより、多くの事業者のサプライチェーン排出量の把握・管理や情報開示が進み、事業者はサプライチェーン全体での効率的な削減対策を実施することができるという。なお、検討にあたっては、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度や、GHGプロトコルで検討中の企業のバリューチェーンにおける排出量の算定や報告の方法を示す「SCOPE3算定報告基準」との調和が図られるよう留意している。同検討会では、今年度、この取りまとめを踏まえて、算定方法等について引き続き検討を行う予定。