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 環境省、被災地の海洋環境のモニタリング調査結果を公表

  環境省は、東日本大震災の被災地における海洋環境のモニタリング調査結果を公表した。この調査は、被災地の海洋環境について緊急的に有害物質等のモニタリングを行ったもので、平成23年6月3日～20日に第一次調査を実施し、今回、全ての調査項目の分析が終了した。1)化学物質調査では、環境基準が設定されている項目（生活環境項目、健康項目及びダイオキシン類）及びPCB、ダイオキシン類ならびに油分については、震災による影響は今のところみられなかった。しかし、臭素系難燃剤の一種（PBDE）については、震災に伴い負荷が増大した可能性があり、一部の測点において他よりも相対的に高い値が検出された。2)海底ごみ調査では、三陸海域では沿岸に近い海域にやや多く分布し、仙台湾では比較的沖合まで広がって分布する傾向がみられた。3)放射性物質調査（7測点）では、海水中の濃度はセシウム134及びセシウム137とも全て不検出であったが、海底土の濃度は、セシウム134では<10～620Bq/kg、セシウム137では24～760Bq/kg、の範囲だった。同省では、海域に流出し沈積した家屋やがれき等から、時間が経つにつれて有害物質が海水や堆積物中に溶出する可能性や、陸域での廃棄物処理に伴い今後有害物質が発生し海域を汚染する可能性もあることから、今後も引き続き、これらの状況について監視を続けていくこととしている。

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