象牙取引によるアフリカゾウの危機を警告する報告書が、タイ・バンコクで2013年3月3日から開催されているワシントン条約(CITES)の第16回締約国会議で発表された。国連環境計画(UNEP)や国際自然保護連合(IUCN)等がまとめたこの報告書によると、2011年にはCITESの監視下地域(アフリカゾウの40%が生息)だけでも1万7000頭が密猟され、個体数の危機的な減少が続いているという。アジア向け象牙の大規模(800kg以上の荷)の押収も、2009年比で2倍以上に増えており、背景には豊かになったアジア、特に中国の象牙需要の急増と、国際的なネットワークを持つ密輸組織の存在があるという。報告書は、絶滅を防ぐために今後、追跡技術や科学的捜査等の導入、アフリカとアジアを結ぶ密輸組織の特定と法整備・執行の強化、象牙需要削減が急務だとしている。それに加え、生息地の減少も脅威となっている。人口急増や農地転換等で、既存分布域のうち、現在29%、2050年までに63%の生息地減少が予測されるという。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 環境総合 |
キーワード | 国際自然保護連合 | IUCN | 国連環境計画 | UNEP | 絶滅 | 生息地 | ワシントン条約 | CITES | アフリカゾウ |
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