モントリオール議定書の科学評価パネル(SAP)は、オゾン層の破壊状況等を4年毎に評価する「オゾン層破壊の科学アセスメント」の2014年版を公表した。36カ国282名の科学者らが参加した今回の報告書によると、オゾン層は現在、回復傾向の初期兆候を示しており、同議定書に基づく国際協力で21世紀半ばまでに1980年の水準まで回復する見込みだという。すでに220万トン以上のオゾン破壊物質(ODS)が段階的に廃止され、今後ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)製造の早期停止や、設備・建物の壁等に残存するその他ODSの管理等を進めれば、オゾン層回復は約11年早まると分析している。またODSは温室効果もあるため、同議定書は気候変動緩和にも大きく寄与しているという。しかしODSの代替で使用が増加しているハイドロフルオロカーボン(HFC)類も温室効果があり、今後気候変動に大きな影響を及ぼす恐れがあると警告。ただし温室効果の高いHFCから低いHFCへの代替等で温暖化影響を回避できると指摘している。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 地球環境 大気環境 |
キーワード | 気候変動 | 温室効果ガス | オゾン層 | 国連環境計画 | UNEP | モントリオール議定書 | HCFC | アセスメント | ODS | ハイドロクロロフルオロカーボン |
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