イギリス自然環境研究会議(NERC)の支援により開発された農家の炭素排出削減を支援するアプリ「クールファーム・ツール」が、高く評価されている。同アプリは、農家が自身の生産システムにおける二酸化炭素の排出量を把握し、削減に向け管理方法を改善できるよう開発されたもので、農家の規模や種類に関わらず世界各地で活用されている。最近、このアプリはオックスフォード農業会議とイギリス農業協会が主催する科学的実践賞を受賞し、さらにアプリを開発したアバディーン大学は、「農業、獣医、食品科学」部門の国内トップにランクインした。これは同アプリが農業における環境影響評価に必要な複雑な科学と、農家やサプライチェーン管理者の意思決定に必要な情報との橋渡しをするものと認識された結果であり、主要開発者である同大学のヒラ―博士は「何年にもわたる、他部門間協力の成果」と喜びを語った。現在、同アプリは水質や生物多様性への影響を算出できるよう機能拡張に取り組んでおり、2015年後半には最新版がオンライン化される予定だという。