ワシントン条約(CITES)動物委員会の第28回会合がイスラエルのテルアビブで開かれ、参加した約50カ国から200名以上の専門家らが、絶滅のおそれのある動物種の国際取引量と保全状況について科学的な助言を行った。今回の会合では、ヘビ、カメ、サメ、エイ、コンクガイの持続可能な取引に向けたCITES締約国のための手引き、及びCITES附属書掲載種の国際取引量の検証、種の持続可能でない利用の特定を行う「重要取引の検討」プロセスの改善に合意した。具体的には、ホッキョクグマの現在の取引量は野生種の存続に有害でないとする一方、アフリカのセンザンコウやインドネシアのトリバネアゲハ等の国際取引の持続可能性を調査することに合意。この他、カメルーンのカバやカンボジアのカニクイザルの取引に関する措置やサメとエイの国際的な漁業管理の改善を提案した。ヘビ皮の追跡システムや淡水エイ等のCITES附属書掲載種の修正提案、チョウザメとキャビアの取引管理についても検討した。同会合の結果は、1年後のCITES第17回締約国会議で検討される。