アメリカエネルギー省(DOE)は、CO2地中貯留地の塩水から淡水を分離する可能性を探るための5件のプロジェクトを指定し、計700万ドル以上の助成金を提供すると発表した。これらのプロジェクトは、塩水層でCO2の圧力と流れを管理する方法の開発および検証に取り組む。この方法により、特定の地点で塩水層から塩水を取り出し、そこから淡水を分離できるという。このプロセスは水の増進回収法(EWR)と呼ばれる。DOEは、これらのプロジェクトによって水回収技術の開発をさらに進め、特に水不足に直面している地域で気候変動に対する回復力を強化できると期待を寄せている。また、これらのプロジェクトは、2014年11月にアメリカと中国の共同声明で発表された、クリーンエネルギーと気候に関する目標達成にも寄与するという。助成対象のプロジェクトは、実現可能性と設計の段階を経て、2016年にそのうち1件が技術検証のための試験プロジェクトに指定される予定となっている。