アメリカ海洋大気庁(NOAA)の研究者らにより、2007年と2008年は大気中のメタン(CO2に次いで影響力の大きい温室効果ガス)が増加しそうだという研究成果が公表された。2009年9月28日発行の「Geophysical Research Letters」誌に論文が掲載されている。メタンは過去10年間、ほとんど増加していなかったが、最近の増加の要因として、北極での気温の上昇、インドネシアやアマゾンでの降雨量の増加、熱帯林の燃焼という3点を指摘。北極など北方の湿地帯では、2007年は史上最高の暖かさとなり、同地域で測定されたメタンの量が急激に増加した。また、2007年半ばから始まったラニーニャ現象により、熱帯地方の一部では、通常より雨が増加。雨季が長期化し、湿原も拡大したことで、微生物の排出するメタンの量が増加したという。他方、植物や有機物などバイオマスの燃焼に伴って排出されるメタンの量は、2007年に大気中に排出されたメタンの20%を占めた。
情報源 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | NOAA | 温室効果ガス | バイオマス | メタン | アメリカ海洋大気庁 | 湿地 | ラニーニャ | 北極 | 熱帯 |
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